(事例1)

このお客様、外部のデザイナーにロゴを発注されました。出来上がりも上々だったので、HPやチラシ、カタログに展開していたところ・・・


突然の警告状が。ただ、弁護士からではなく、相手方の社長さんから。なんでも商標権を侵害しているとか。あわてて、私のところへ相談にいらっしゃいました。


ロゴ自体は、残念ながら相手方の商標に類似していたのですが、もめたのはそのあと。権利侵害のロゴだから費用は払わない、などと言いだし、今度はデザイナーから訴えられかけています。

これ、契約書さえきちんと交わしておけばもめる必要もないんですね。要は、調査の責任をどっちが、という感じです。通常は、いずれかが調査をし、両者が確認したうえで納品、とするんでしょうけど。


調査費用をけちる気持ちもわかるのですが、社運をかけるプロジェクトなら、そんなこと言ってられないはず。そのロゴがどういう性質のものかを考える必要がありますよね。



(事例2)

今度は、デザイン事務所のお話。


デザインコンセプトを聞いて、それに沿ってロゴを作成したまではいいのですが・・・


納品日の前後に所長がフランス出張。仕方がないので、「このデザインなら大丈夫だろう」と所長に確認せずに納品しました。


後日、クレームの電話が。それも著作権侵害だの、損害賠償がどうのと、事務所がひっくり返る騒ぎに。


確認すると、確かに似ていると言えば似ているけれど、デザイナーの感覚として、この程度ならと考えられる範囲。私が見ても、法的には言いがかりのレベルだったので、書面1枚で事なきを得たのですが・・・。

やはり、責任者がきちんと確認できるまで外部に納品してはダメですよね。つまりは、業務のフロー自体が確立されていないことがトラブルの原因かと。所長が出張中の取扱も含めて業務フローを構築。その後は、こういう事件に巻き込まれてはいません。